八色(やくさ)男子高校の生徒会は創立八十周年祭と文化祭が重なり大忙しだが、一番下っ端の会計監査 稲置(いなぎ)は、恋人の副会長 宿禰(すくね)と幸せな毎日を送っていた。今から70年前、副会長に裏切られ自殺を謀った生徒会長の霊が、夜な夜な生徒会室に現れるという伝説を知り、怯える稲置と彼を優しく抱きしめた宿禰はその夜、漸く身も心も通じあった。しかし翌日、宿禰が謎の病により意識不明になってしまう。泣き疲れ眠ってしまった稲置が目覚めた真夜中の生徒会室には宿禰と、見知らぬ人物がいて…天城れのが描く時代を超えた愛憎劇!